♦︎プライマー塗装って何?基礎知識とポイント
塗装を綺麗に仕上げるためには、プライマー塗装が欠かせません。ここではプライマーにまつわる基礎知識と、プライマー塗装を施すためのポイントをご紹介していきます。塗装が上手に出来ない方は、ぜひ参考にしてください。きっと綺麗に仕上げることができるでしょう。
1 プライマー塗装の基礎知識
塗装の際に、プライマーをした方が、より綺麗に仕上がると分かっていても、そもそもプライマーとはどのような意味があり施工しているのか理解してない方もいらっしゃるかもしれません。まずは、基本的な知識から見てみましょう。
プライマーって何?
塗装をする際、対象物にそのまま塗装をしてしまっては、綺麗に仕上がりません。塗膜を強くするためにも、塗装は3段階で施工することが鉄則です。その3段階で1番初めに行う、下塗りのことを「プライマー」と言います。下塗りの後は、中塗り、上塗りと順に行います。塗装の工程を3段階踏むことで、仕上がりが綺麗になる他、塗装自体も長持ちしやすくなります。
プライマーの英語の意味
プライマーは英語の「primary」、日本語に訳すと「最初の・はじめの・1番目の」と言う言葉から来ています。「最初に塗る」という意味から来ており、塗装の前に行う下塗りのことを指すようになりました。
塗装の基本の工程
塗装を施工するためには3段階の工程を踏まなければならないとお伝えしましたが、それぞれの工程にはどのような役割や効果があるのか、さらに詳しく見ていきます。3つの工程をどれか1つでも省いてしまうと、綺麗に仕上がりません。必ず3工程全て行うようにしましょう。
【下塗り】
下塗りはプライマー塗装とも呼称されています。このプライマーの役割は、塗膜を長持ちさせること、もろくなってしまった対象物の塗装面を固めることなどがあげられます。プライマーは、対象物と塗料の接着剤とも言えるでしょう。
接着剤としての役割以外にも、塗装面の傷などを埋め平らにしたり、金属であれば錆び防止の役割も果たしています。プライマー塗装をしっかりと行うことで、塗装面がなめらかになるので、きれいに塗料を行う事ができます。そのため塗装をする上で、プライマー塗装は欠かせません。
【中塗り】
厚塗りしすぎないように、また塗料のシワや塗料が垂れることを防ぎ、塗装面をムラなく仕上げる役割があります。中塗りをしておくことで、2度塗りをするイメージです。女性ならマニキュアを塗る際にも行っている工程なのでイメージしやすいでしょう。中塗りをすることで発色がよくなり、ムラもなくなるので、これも大切な工程の1つです。
【外塗り】
外塗りは、最後の仕上げです。外塗りで見た目が左右されるので、丁寧に行いましょう。中塗りをしっかり行っていれば、厚塗りせずとも綺麗に仕上がります。
シーラーやフィラーとの違いは?
プライマー、シーラー、フィラー全て下塗りに使用されます。3つの主な役割や使用方法は同じですが、塗装する際の建材によって使い分けます。塗装する対象物に合わせて、適した下塗りをする必要があります。ここでご紹介しているプライマー塗装とは、金属や鉄部、鋼板などを塗装する際に使用する下地塗りのことを指しています。
適した建材 | |
プライマー | 金属・鉄部・鋼板など |
シーラー | コンクリート・モルタル・サンディング |
フィラー | モルタル |
2 プライマー塗装の種類
プライマーの種類についてご紹介していきます。塗装するものに合わせて適したプライマーを選ぶと、よりプライマーの効果を発揮できます。塗装する物に合わせてプライマーを選ぶことが、綺麗な仕上がりの塗装への第一歩です!
種類①水性と油性の違い
プライマーには、水性と油性の2種類のタイプがあります。塗装する物に合わせてどちらを選ぶか決めましょう。まずは水性タイプがどのようなものなのか、ということからご紹介していきます。浸透性が低いため基本的に、劣化してないものにおすすめです。塗料特有の嫌な臭いもないこと、水性なので刷毛やローラーを洗いやく扱いやすいことから、はじめてプライマーを扱う方にもおすすめです。特にDIYでの塗装の際は、水性プライマーがおすすめです!
一方油性は、浸透性が高いので劣化が激しいものでも使用できます。また、早いもので30分、遅くても1時間で乾くので作業効率が上がることが特徴です。しかし、水性プライマーと違い、塗料特有のツンとした臭いが出てしまうので、DIYをする際は、ご近所迷惑にならないよう十分に配慮する必要があります。
種類②防錆用
外壁塗装の際におすすめしたいものが、防錆用プライマーです。プライマーに防錆効果を追加したもので、錆びがついてしまっているものでも錆びを落とさずに防錆プライマーの塗装のみで下塗りが出来上ます。錆びを落とす必要がないため、コストカットにもなるんです。金属を塗装する場合は、防錆用プライマーが断然おすすめです!
種類③導電性
導電性プライマーは生産工場などで使用されることが多いです。導電性、つまり電気を通しやすいプライマーのことを言います。電気を通すことにより、火災発生の原因となる静電気が蓄積しないようにする効果があります。このように塗装を綺麗に仕上げてくれるだけでなく、より安全に使用できるように配慮されたプライマーも存在します。
種類④浸透性
劣化しているもの、例えば雨風にさらされるコンクリートなどに使用することで効果を発揮するプライマーです。塗装対象物の奥までプライマーが届くので塗装対象物自体を補強してくれる効果があります。
このように綺麗に仕上げるために、プライマーが必要不可欠だと言うことを分かっていただけたことでしょう。また、塗装するものによってプライマーを選ばなければなりません。綺麗に仕上げるためにも、プライマー選びは間違えないようにしっかりと選んでください。
3 プライマー塗装はどんな時に特に有効?
プライマーが果たす役割や効果、様々な種類をご紹介してきましたが、実際どのようなものの塗装をする際にプライマー塗装が役立つのか想像しにくいことでしょう。ここからは、プライマー塗装が十分に効果を発揮できる塗装にはどんなものがあげられるのか、ということをご紹介していきます。
主には外壁塗装に使われている
プライマー塗装は主に家の外壁や屋根の塗装の際に施工されます。家の見た目をより綺麗に仕上げるため、また綺麗な状態をより、長く続くようにするためにプライマー塗装は欠かせません。また、プライマー塗装の出来栄えが、最終的な仕上がりを左右するといっても過言ではありません。
プライマー塗装をするときに気をつけなければならないことがあります。プライマーと言っても様々なメーカーから販売されています。中塗り、上塗りに使用する塗料と相性の良いプライマーを選ぶことが大切です。相性の良い塗料を選ぶことで、より綺麗に仕上がります。外壁など人目によくつく場所、見た目を大切にしないといけない場所を塗る際は、プライマーと塗料の相性も見極められる知識を持ち選ぶことがおすすめです。
補修やアレンジに使用できる
塗装のはがれや色落ちしてしまった箇所にも使用できます。部分的な修復であれば自身でも可能でしょう。修復したい箇所をしっかり洗浄し、プライマーを塗装、塗料を塗装と順に施工していけば修復可能です。小さい箇所の修復から挑戦してみましょう。