
外壁塗装の劣化が気になっている方も少なくないでしょう。もしかすると、業者に外壁塗装の劣化を指摘されたことがきっかけで、外壁塗装の劣化について調べはじめたという方もいらっしゃるかもしれません。
外壁塗装は時間の経過とともに必ず劣化します。そして、外壁塗装の劣化を放置すると、雨漏りの発生リスクが高まるだけでなく、住まいの寿命を縮めてしまうこともあるため、早々の補修が必要となります。
1.外壁塗装の劣化原因は、太陽光と雨風
ずばり、外壁塗装の劣化原因の最たるものは、太陽光です。太陽光の「紫外線」と「熱」が日々じわじわと塗装(厳密にいうと塗料の樹脂)を破壊することで、劣化が進行します。そのため、太陽光のあたりやすい南面では紫外線による劣化が進行しやすい傾向にあります。また、雨風も外壁塗装の劣化原因の一つ。特に台風時の強い風や雨は、少なからず外壁塗装の劣化を進行させます。誤解のないようにお伝えしておきたいのは、外壁塗装は、時間の経過とともに上記の原因によって必ず劣化する、ということです。例外はありません。
外壁塗装の劣化が進行すると、塗装の防水機能はだんだんと失われ、雨水の浸入を許すようになります。雨水は徐々に住まい内部へと浸入し、次第に躯体を腐食させていきます。そして、最悪の場合、住まいの寿命を大きく縮めてしまうことも…。
こうした事態を防ぐためには、早々に劣化を見つけ、補修をする必要があります。
2.お住まいをチェック!補修が必要な外壁塗装の劣化症状
外壁塗装の劣化は一定まで進行すると、劣化症状としてあらわれはじめます。この劣化症状を早めに見つけて、補修工事をすることが、住まいを長く持たせることにつながります。
下記、具体的な劣化症状例をご紹介いたします。下記のような劣化症状が現れている場合、補修を検討する必要があります。
[補修が必要な外壁塗装の劣化症状例]
●ひび割れ
幅0.3mm未満のひび割れの場合、しばらくは経過観察でも問題ありません。幅0.3㎜以上のひび割れが生じている場合は早々の補修が必要となります。
●色あせ
●チョーキング(外壁を手で触ると、粉状のものが付着する状態)
●塗膜のはがれ
●錆(さび)の発生
●カビ・苔(こけ)・藻の発生
3.外壁塗装の劣化を見つけたら[診断]を受ける方が良い
2章にて劣化症状例をご紹介いたしましたが、「自身で見てみたけれど、よくわからない」という方も少なくないでしょう。場合によっては、「自身では劣化症状ではないだろうと判断したが、実は劣化症状だった…」ということもあるかもしれません。
そこで2章を参考に、劣化症状をチェックいただいた結果、少しでも「これは、劣化症状?」と思う箇所があった場合には、塗装業者の「診断」を受けることを強くオススメいたします。
診断とは、プロの業者に外壁塗装の劣化症状を診てもらうことです。具体的には、「ひび割れがないか」「色あせている箇所がないか」「雨漏りが発生していないか」など、住まいを細かくチェックしてもらい、補修が必要か否か、(補修が必要な場合)補修工事をすべき時期、補修工事の内容、補修工事にかかる費用、今後のメンテナンス計画などを提案してもらう流れとなります。
4.劣化した外壁塗装の補修方法
劣化した外壁塗装を補修する方法は、全部で3つあります。どの補修方法を選ぶべきかは、劣化の進行度によって変わります。
下記、劣化の進行度別に補修方法をご紹介してまいります。ぜひ、参考にしてください。
4-1.部分補修
軽微なひび割れ(幅0.3mm未満が目安)や、部分的な外壁塗装のはがれについては、部分補修が可能です(※劣化の進行具合によっては、部分補修では補修しきれない場合もあります)。
ただし、部分補修の場合、補修のあとがしっかり見えるため、美観が気になる方は、4-2の補修方法「塗り替え」をするのがオススメです。
4-2.塗り替え
最もスタンダードな補修方法が塗り替えです。2章でご紹介したような劣化症状が生じている場合は、ほぼ塗り替えによる補修を行なうことになります。
4-3.重ね張り・張り替え
外壁塗装だけでなく外壁自体も劣化しているなど、大きく劣化が進行している場合、塗り替えでは補修しきれないため、「重ね張り」もしくは「張り替え」を検討することになります。具体的には、雨水が外壁材の中に浸入してしまっている/外壁に欠損や反り、割れなどが所々にある/外壁材の使用年数が30年以上などの場合、重ね張りもしくは張り替えを行ないます。
●重ね張り・・・既存の外壁の上に、新しい外壁材を施工する工法
●張り替え・・・既存の外壁を取り除き、新しい外壁材を施工する工法
重ね張りか張り替えかは、既存の外壁材や劣化の進行具合等も加味して、業者と相談のうえ、選択することになります。