鼻隠しとは、屋根のある部材のこと。「屋根の鼻って??」となったあなたにも、わかりやすく鼻隠しについて解説してみます。
鼻隠しについて 浜松市の外壁塗装・屋根塗装専門店のグラフィティー
2021.10.27 (Wed) 更新
こんばんわ!
浜松市の外壁塗装・屋根塗装専門店のグラフィティーです。
今回は、外壁塗装の鼻隠しについてお話しさせていただきます。
♦︎鼻隠しの役割について

1.鼻隠しとは
鼻隠し(はなかくし)とは、軒先に取り付けられる横板です。垂木と呼ばれる屋根の枠組みの縦軸先端部分の切り口を隠すために、取り付けられた部材。そして、この垂木の先端を建築用語で「鼻」と呼ぶため、この部材は「鼻隠し」と呼ばれています。
鼻隠しは、別名「鼻隠板」「鼻搦め」「風返し」などとも呼ばれていますが、「鼻隠し」が最もポピュラーな呼ばれ方です。
雨どいのついていないケラバ側の先端ににつけられる場合は、「破風板(はふいた)」と呼ばれます。
2.鼻隠しの役割
【役割1】屋根の強度を上げる
垂木同士をつなぐ役割をしているので、屋根の強度が上がる効果があります。
【役割2】見栄えを良くする
一番の目的は屋根の垂木の切り口を隠し、見栄えを良くすることです。
【役割3】垂木の腐食を防止
垂木の鼻といわれる切り口がは、水分を吸収しやすいので、その小口を鼻隠しで覆うことで、垂木の腐食を防止します。
【役割4】雨どいのとりつけのため
鼻隠しは見栄えだけでなく、雨水処理に不可欠な雨どいを取り付ける重要な部位でもあります。
3.鼻隠しの素材
3-1.木製
安価ですが、紫外線の影響をうけやすく、劣化が早いです。以前は木製が主流でしたが、今は鋼板や窯業系の素材を使って作られているものが好まれています。
3-2.モルタル系
木下地の上に、モルタル塗装で仕上げをしたもの。モルタルの外壁が流行していた頃の鼻隠しは、同じくモルタルで塗られている鼻隠しが多くみられました。
3-3.ガルバリウム鋼板
木下地の上に、ガルバリウム鋼板をかぶせて補強したもの。耐用年数は30年以上と言われていて、メンテナンスフリーなのが
特徴です。
3-4.トタン巻き
木下地の上にトタンを巻いて補強したもの。ガルバリウム鋼板にくらべてサビに弱い。耐用年数は15年前後。
3-5.窯業系サイディング
セラミックスやセメントなどの複合材でつくられた板材。特に耐火性、耐久性に優れ、見栄えもいいので人気です。
3-6.塩化ビニール系
軽く、メンテナンスフリーで無塗装でも耐用年数が長いのが特徴。
3-7.その他
洋風の建物は、硬質セメント系の鼻隠しが仕様されていることも多いです。
4.鼻隠しの劣化症状
鼻隠には雨樋が取り付けてあるので、屋根から落ちてくる雨水が雨樋に入る際に飛び散るので、屋根の中でも劣化しやすい部位です。防腐剤や塗装をしたり板金材を貼ったりして劣化を防ぎます。
とくに木製の鼻隠しは、収縮や膨張を繰り返すために塗料が剥げやすく、屋根よりも早く塗装が劣化してしまう場合があります。塗料が剥げ落ち、下地にまで影響がでてしまうと、垂木の腐食にもつながりますし、修理には返って補修費がかかってしまうので要注意です。
5.鼻隠しのメンテナンス方法
鼻隠しの塗料の劣化が気になったら、放置せずにはやめに塗り替えしましょう。放っておくと屋根の構造まで被害が及んでしまいます。屋根や外壁塗装と同時に鼻隠しの塗装も合わせて行うと良いでしょう。
鼻隠しについている雨どいは、外さず塗るときもありますが、そのまま同じ塗料で雨どいと鼻隠しを塗ってしまう場合もあります。同一塗料で塗ると、一体感があり、見栄え的にもメリットがあります。
6.鼻隠しの塗装工程
【工程1】電気サンダーで古い塗膜をケレン
ケレン作業の手間を惜しむと、すぐに塗膜が剥がれやすくなる恐れがあります。ツルツルした表面の場合には、塗料を密着させるための「目荒し」(足付け)と呼ばれる作業をします。
【工程2】サビを防ぐ
サビ易い鉄製の鼻隠しの場合は、サビ落とし→脱脂→サビ止め材を塗布します。
【工程3】雨水の侵入を防ぐ
必要箇所にはコーキング材てしっかりと雨水の侵入防止処理をしましょう。
【工程4】下塗り材を塗る
塗り塗料をしっかりと密着させるために、シーラーと呼ばれる下地材を塗布
【工程5】上塗り
シーラーが乾いたら、上塗りを2回行って完了です。